ファイル共有ソフトとして世間を騒がせた「Napster」や「Gnutella」、「WinMX」や「Winny」などは、そのソフト自体の違法性についてはいまだ議論中ではありますが、インターネットにおいて大きな問題を投げかけた点で誰しも知るところとなりました。
その問題点はアダルトサイトも無縁ではありません。アダルトサイトもある意味そういったファイル共有ソフトの被害にあっているといえます。ここではその被害と対策について書いてみます。
※ここではあくまで一般論としてのファイル共有ソフトの影響について書いただけです。著作権のあるソフトや動画などをファイル共有ソフトやホームページで配布することは明らかに違法な行為なので、そういったことは絶対にしないようにしてください。
■ファイル共有ソフトによってアダルトサイトの売上は減少している
一般のソフト、例えばウィンドウズやフォトショップ、さらには任天堂のゲームソフトなどはファイル共有ソフトによって明らかに売上に悪い影響を受けています。そのため、これらの会社はそういった違法アップロードを行う人に対して組織的に取り締まる機関(ACCSとか)を自分たちで設立して対策に乗り出しています。これらの大きな力をもっている会社というのは自己防衛のための対策ができるからいいんですが、一方のアダルト動画を配信する側はそんな大きな力というものをもっていません。
とくに無修正動画などは日本で動画を配信せず海外から配信しているため法律上問題ないと主張している、いわばグレーゾーンな商売なのでなおさら警察などのやっかいにはなりにくいわけです。いままでにファイル共有ソフトによって何人かの逮捕者がでていますが、アダルト動画を違法アップロードしたため逮捕されたという人は皆無です(児童ポルノをアップしたために逮捕された人はいましたけどね)。
つまり、ファイル共有ソフトを使えばアダルト動画は著作権違反だとして訴える人がほとんどいないため、ダウンロードし放題なわけです。ファイル共有ソフトとアダルト動画サイトは同じようなペースで広がりを見せてきたので売上が減少するような自体にはなっていませんが、おそらくファイル共有ソフトがなければ売上もだいぶ上がっていたのではないかと思います。
■ファイル共有ソフトに対する対策
ファイル共有ソフトに対する一般的な対策というの著作権に対する意識を高める啓蒙活動を行うことですが、アダルト動画といういかにも倫理から外れたような世界ではその効果は期待できません。なので、対策としてはファイル共有によって被害を受けにくい広告を出すことがあげられます。具体的にはライブチャットと出会い系サイトです。ライブチャットはリアルタイムで相手の映像を映し出しチャットをするものなので、ファイル共有ソフトによって被害は受けません。出会い系サイトも相手との会話を楽しむものなので被害はありません。
最近はファイル共有ソフトに規制をかけるプロバイダが増えてきて、さらにwinnyなどのファイル共有ソフトが一般に手に入らなくなったためファイル共有ソフトによる被害は減少傾向にあります。なのであまり神経質に対策を立てる必要はないかもしれませんが、動画の売上が落ちたときにそれを補填する広告を用意しておくことはリスク管理という視点からも大きな意味を持ちますので、多角的な広告を常に心がけることは非常に重要だと思います。