いまではインターネットを通じてカリビアンコムなどの無修正サイトの動画を見ることができるようになったので、モザイクがいやな人はそういったサイトを利用すればいいだけの話ですが、かつてはよくエロ本などでAVにかかってるモザイクをはずす機械を(本当にはずせるかどうかはともかくとして)みかけたものです。
インターネットにおいてもだいぶ初期の頃、有名になったモザイクをはずすソフトというのがありました。今では別の意味でインターネット上で見かけるようになったこのソフトに関する話です。
■モザイクをはずすコトは可能か?
モザイクをはずすというのはつまりモザイクをかけていない無修正の状態に戻すということです。コレが可能かどうかというのは実はかけてあるモザイクの種類によりますが、ほとんど場合モザイクは消すことはできません 。
復元できないモザイクというのは例えば下の画像のようなモザイクです。このモザイクは見てのとおり該当する場所をぼかすような感じでモザイクをかけています。このようなモザイクは元の画像の情報が失われているので元に戻すことはできません。
一方で以下のようなモザイクは元にもどすことができます。こういったモザイクはマスクとよばれるもので、元の画像をそのままで位置をばらばらにしただけなので元に戻すことが可能です。
(元に戻せてしまうので、↓の画像はモザイクをかける必要がないのにかけています。)
■FLマスクの話
モザイクをはずすことができるソフトとして有名になったのがこの「FLマスク」というソフトです。もちろんはずすコトができたのは上にもあるようなマスクという処理をした画像で、ぼかすようなモザイクを元に戻せたわけではありません。
このソフトが有名になったときというのはインターネットの初期の時代、まだ多くの人が電話回線を使ってインターネットに接続していた頃です。その頃はインターネットを使えば国内では見ることのできない無修正の画像が見れるということで、今以上にそういった画像を見たいという欲求がネット上にあふれていまた。さらに、今とは違い回線が遅いので、動画などよりも画像の方が需要があったわけです。
そのあたりの事情を理解した人がこのFLマスクを利用したことでこのソフトの知名度は抜群にあがりました。つまり、無修正画像にFLマスクでモザイクをかけて、その画像が掲載されているサイトからFLマスクのサイトにリンクを張ったのです。こうすることで利用者は無修正画像にかかっているモザイクをFLマスクを利用して簡単にはずすことが可能でした。
しかし、有名になりすぎたことが災いしたのか、サイトの管理人は「わいせつ図画を公然に陳列したという罪」で逮捕されてしまいました。さらに裁判においても執行猶予付きではありますが、有罪の判決を受けてしまいました。細かい部分の話は省略していますが、このFLマスクの場合はモザイクはかけてあっても簡単にはずせるということが利用者によくわかる状態なので、モザイクをかけてあってもかけていないのと同じであるという解釈をされたわけです。
このことが何を示しているかというと、モザイク処理は元に戻せないようにする必要があるということです。FLマスクのように元に戻せる処理はモザイクとはみなされません。アダルトサイトを運営するひとはこの辺のことをしっかりと覚えておく必要があります。
※この件について詳しく知りたい人は「FLマスク事件」と検索すればたくさんでてくるので参考にしてみてください。